教えてドクター
医療に関して、患者さんからよく聞かれる質問や疑問をお答えしております。
是非ご参照ください。

高血圧の薬について

高血圧の薬は一度飲み始めると一生飲み続けないといけないの?
高血圧の薬は、長期の服用が望ましいといわれていますが、生活習慣の改善や薬以外の方法でも血圧が上がらないようにすることができれば、高血圧の薬を減量あるいは中止できる可能性もあります。自己判断で内服を中止したりはせず、必ず医師や看護師に相談するようにしましょう。

高血圧と言われたら

健診や人間ドッグで血圧が高いと言われました。今後どうしたらいいでしょうか?
まずは自宅で血圧を測るようにしましょう。高血圧は初期段階では目立った自覚症状がないため、多くの人が生活の中でも見過ごしている病気だと思います。ですが、血圧が極端に高くなった場合には、頭痛やめまい、耳鳴り、肩こりなどの症状を起こることがあります。健診や人間ドッグで血圧高値を指摘された際には速やかに医療機関を受診し、全身に様々な悪影響が及んでいないかを評価してもらうことが大切になります。

物忘れが心配なときは

加齢による物忘れと、認知症による物忘れの違いは?
人間の脳は年齢を重ねるごとに次第にその機能が低下するため、日常生活の中でも加齢に伴う物忘れを感じることがしばしばでてきます。物忘れが増えてくると、「もしかしたら自分は認知症かも…」と不安に思う方がおられますが、認知症による物忘れは出来事や体験そのものを覚えていない状態が多々生じてきます。「何かおかしい」と思ったときに早期に対処することが記憶障害をきたす病気の早期発見につながったり、その後の認知症の発症を未然に防ぐことにつながったりします。ぜひ専門の医療機関にご相談してみてください。

軽度認知障害(MCI)

軽度認知障害(MCI)とは、どんな状態ですか?
認知症になる一歩手前の移行期があって、この段階を軽度認知障害(MCI)と呼んでいます。記憶力や判断力などの認知機能の低下はみられるものの、日常生活には支障がない状態です。病状が緩徐に進行して認知症に移行する危険性が心配されますが、軽度認知障害(MCI)の段階で適切な介入を行えば、認知症への移行を遅らせることができたり、あるいは原因によっては元の状態に回復したりする可能性も出てきます。物忘れの不安がある場合は早めにかかりつけ医や脳の専門医に相談してみましょう。

認知症の点滴治療薬

認知症の新しい点滴治療薬をご存じですか?
認知症はこれまで症状を緩和させる対症療法しかありませんでしたが、アルツハイマー病の原因とされる脳内に蓄積したアミロイドβを直接取り除く作用があり、点滴で投与する新しいタイプの薬「抗アミロイドβ抗体薬」が保険診療として治療を受けることができるようになりました。対象者や使用法などが厳格に規定されていますので、まずはご相談ください。

脳疲労対策について

デジタル認知症、スマホ認知症という言葉を聞いたことがありますか?
スマートフォンやパソコンなどのデジタル機器は便利で生活を豊かにしてくれますが、過度な使用によっては情報過多になりすぎて、脳疲労という今まではあまり注目されなかった病態が生じてきます。年齢や性別にはあまり関係なく発症し、脳が成長途中の若い世代に悪影響を与えやすいとも言われています。脳疲労は体の疲れとは違い、気づきにくいため、無理をし続けてしまい、「うつ病」など心理面でのトラブルへと発展するようになっていきます。

子どもの頭痛について

子どもの頭痛の特徴と治療法について教えてください。
子どもの頭痛も基本的には大人の分類と変わりなく、頭痛それ自体がひとつの病気である一次性頭痛(機能性頭痛)と、脳やその周辺に器質的な病変を伴い、症状のひとつとして表れる二次性頭痛(症候性頭痛)に分類されます。頭痛の頻度が多くて学校を休んだり、あるいは頭痛で寝込むなど日常生活に支障が出ることが増えてきた場合には、一度かかりつけ医や専門医に相談しましょう。